シンデレラレンズって、聞いた事ありますか?
一般的には「明るい単焦点レンズ」のことを指し、ボケがきれいに出ることから「初心者でも写真が上手くなった気持ちになれる」魔法のレンズ。
私が夫から渡されて、最初に何も知らずに使い始めた、SIGMAのコンテンポラリー30mm F1.4は、正にこのシンデレラレンズでした。
使った最初から良くて、訳もわからないうちから私はSIGMAフリークでしたが、大分、知識もついてきた今、万を期してこの記事を全面、書き直してみようと思います。作例ギャラリーもつけていますので、参考にして頂ければ幸いです。
目次
明るくクッキリが魅力!同じ価格帯なら、SIGMAの単焦点 > ソニーの純正ズーム
単焦点はズームが出来ないけれど、それを補って余りある美しさ
私が使っているSIGMAのコンテンポラリーシリーズの単焦点レンズは、現在、3本、発売されています。
単焦点とは「焦点距離が変えられないレンズ」。つまり「ズームが出来ない」んです。
これは広角の16mmの方で撮った菜の花畑。奥の家をポイントにしようとおもったら、遠くに写りすぎたので・・・
標準の30mmの方に付け替えて、同じ場所から撮りました。
こういう風に同じ場所から「写せる範囲(画角)」を変えたい場合、ズームレンズならわざわざ付け替えなくて済むんですが、単焦点だと付け替えが必要です。


買ったのは、コンテンポラリーシリーズと、ほぼ同じ価格帯のものでした。
私はカメラはソニーなので、純正レンズはやっぱりいいだろうとワクワクして買ったんですが、ところがそのレンズがどうもよくなかったのです。何か、暗いし、のっぺり写っちゃう。(なので、すぐに手放しちゃいました)
この時、私は初めて、単焦点レンズはズームレンズに比べて明るく、さらにSIGMAのレンズはピントが合った時の解像度がものすごい(くっきり撮れる)という事を知りました。
つまり、SIGMAの単焦点レンズは、「明るくクッキリ」だったんです。
コンテンポラリーシリーズは美しさと軽さのバランスが両立したレンズ
私の持っているコンテンポラリーシリーズは、シグマのレンズの中ではいわゆるエントリーモデルで、上位版にはさらに美しく描写できるArtシリーズがあります。
Artシリーズのレンズはホントにすごいです。
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SIGMAのArtシリーズレンズはすごい。HDRなんかいらない!
カメラのメカニックは、はっきり言ってシロウトなんですが、実際に使ってみていいので、私はSIGMAレンズフリークです。 ↑上記の記事でも書いていますが、私が使っているのはミラーレスなので、自分ではSIG ...
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ただ、Artシリーズはコンセプトとして「とにかく美しく!」なので、欠点は「とっても重たい」。そして私が使っているAPS-C機用のレンズもあまりありません。
その点、コンテンポラリーシリーズは「Artレンズにせまる美しさと軽さの両立」がコンセプト。実際に昼間の明るい所での撮影でしたらArtレンズとの差も感じませんし、APS-C機用のレンズが主体になっています。
ココがポイント
APS-Cって?
デジタルカメラでは、内部に入っているセンサーの大きさによる”種類分け”があります。センサーが一番、大きいのが「フルサイズ」と言われる機種。APS-Cはその次で、フルサイズの約半分サイズとなります。
センサーが大きい方が描写に優れますが、APS-C機の利点は、フルサイズ機よりは軽く概ね安価で、それ以下のマイクロフォーサースや1.0型よりは描写にも優れている点。
sony α6x00はAPS-C機になります。
APS-C用レンズの焦点距離
ところで、APS-C用のレンズの焦点距離と、フルサイズ機用のレンズの焦点距離は、同じ数字が書いてあっても違います。
SIGMAコンテンポラリーシリーズなら、具体的には・・・
- 16mm F1.4 DCDN →フルサイズ換算だと焦点距離 24mm → 標準よりの広角レンズ
- 30mm F1.4 DCDN →フルサイズ換算だと焦点距離 45mm → 標準レンズ
- 56mm F1.4 DCDN →フルサイズ換算だと焦点距離 84mm → 中望遠レンズ
となります。
まぁ、難しいことは置いておいて、この記事でご紹介するレンズは、16mmのが広角、30mmのが標準、56mmのが中望遠ってことです(笑)
コンテンポラリー単焦点三兄弟。画角の違いで撮れるもの。
標準域レンズ、SIGMA 30mm F1.4 Contemporary DCDN
最初に一本、買うならこれ!
私が持った、最初の一本がこれ。
京都の記事をご覧頂いても分かる通り、30mmのレンズは街撮りがピッタリ。
これなんかは、30mmレンズで、さらにピクチャーモードで撮影。
もし、広角レンズでこれを撮ると、左右のシャッターが下りている店まで入りすぎて、間延びした絵になってしまいます。
そう、人間の感性で「ここ!ここを撮りたい!」と思ったものを、その通りに切り取れるのが標準レンズと思ったら分かりやすいです。
単焦点レンズらしく、こんな風に被写体に寄ってボカす、マクロっぽいのも、得意。
小さい藤棚だったので30mmで撮ってみた藤の花。広角レンズだと藤棚全体を見せる構図になりますが、こういう風に「花」そのものを見る場合は、30mmか56mmの方が合います。

そして下記の広角と中望遠と使い比べて、この「標準域」レンズの便利さが、逆に身に染みるようになりました。
最初の一本として、とってもお勧めします。
作例ギャラリー
画像をクリックでポップアップします。
ご覧の通り、一番、何でも撮れるのが、この標準レンズ。
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SONY用
ちなみに下記にも書きますが、SIGMA唯一の欠点は「手振れ補正がないこと」なので、それがある対抗馬レンズとしては、こちら。私も使ってみたいレンズですが、SIGMAのがあるので、手が出ず・・・
Canon EOS kissM用
合わせてオススメ
広角レンズ、SIGMA 16mm F1.4 Contemporary DCDN
SIGMAコンテンポラリーの16mmの広角さは「めちゃ広角」ではなく、ちょうど「スマホで撮ったくらいの、広角」という感じです。
なので、「ちょっと広く撮りたい」って時に、ピッタリ。
この札幌駅南口の”全体の感じ”は、30mmレンズでは写せません。16mmレンズのなせる業で、こういうのが16mmでちょうどいい構図かも!(これより広角だと建物が小さくなりすぎて、迫力が出ない)
そして16mmの真骨頂は、私の使い方なら、こういう星景です。
天の川全体を写すには、やや標準よりの広角である16mmは狭いんですが、私は「ある星座」を狙うのが好きなので、それだと16mmでピッタリ。
被写体に寄ってのボカしは、16mmでももちろんOK。単焦点レンズは画角に関係なく、こういうの得意です。
作例ギャラリー
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SONY用
Canon EOS kissM用
中望遠レンズ、SIGMA 56mm F1.4 Contemporary DCDN
2018年11月に、このシリーズに中望遠レンズが発売されました。
折りしも人物スナップを撮影し始めたタイミングだったので、ポートレートの定番でもあるこの画角、早速、購入しました~。
これはミュンヘンクリスマス市 in SAPPORO にて、出店の店先を撮影。中望遠がポートレートの定番であるのは、こういう風に、バックがきれいにボケるから。
バックがキレイにボケるだけじゃなくて、望遠レンズはこういう「玉ボケ」も得意。イルミネーションを撮影するのが楽しくなりますよ。
人物用に購入したレンズだったので、まずは動物園の動物で練習してみましたが、望遠になるほどピント合わせは厳しくなるので、難しかったですね~。今でもこのレンズでのピント合わせには、ちょっと苦労しています。
でもこの通り、バックのボケ味が魅力。
作例ギャラリー
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56mmで撮ると、他の2つの画角より華やかに仕上がる場合が多いですね。
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SONY用
Canon EOS kissM用
SIGMAコンテンポラリーシリーズをお買い上げになる際の、注意点
お使いのカメラメーカー用の物を
レンズ交換式カメラには、本体とレンズの「接合規格」であるマウントというものがあり、それはメーカーによって違うので、お使いのカメラと同じマウントのものをお買い上げ下さいね。

欠点
美しい撮れ味に魅了されて、3本、全てを所有するに至っている、SIGMAコンテンポラリー三兄弟。
しかし欠点もあります。まず上位版、Artシリーズに比べて、暗い所で撮った時の撮れ方は、さすがに劣ります。
でもそこは、そもそもAPS-C機を使っている時点で「めちゃくちゃ美しいより、そこそこ美しくて軽い」を求めているので、妥協できるとして・・・
私が感じる、それ以上に唯一、残念だと思っている点は、手ぶれ補正が付いていないということ。
カメラ本体に手ぶれ補正がついているものをお使いの方だと、全然、問題ないと思うんですけどね~。私の使っているα6000は、付いていないのです(TT)
同じsonyのAPS-C機でもα6500なら付いているんですけどね~。
※手ブレ補正が付いていない、α6000やα6400で、手ブレを押さえるには?
では、お読み頂いて有難うございました。